腰椎骨盤帯から考えるリポジション戦略

スウェイバック姿勢では、胸椎の伸展をしようと思っても、実際には腰椎から伸展してしまいます。

これは、腹腔内圧(IAP)による腰椎・骨盤帯の安定性が不足し、動きの固定点が定まらないために、動かしたい場所ではない場所で代償的に動きを生じてしまうために起こる現象です。

つまり、姿勢改善で最初に重要なのは、腹圧の獲得による安定性の向上です。

このことは、もうみなさんにご理解いただけていると思います。

しかし実際に現場で難しいのは:

  • その人のアライメントがどうなっているのか?
  • 目の前のこの動作は本当に腹圧が高まっているのか?
  • そして、腹圧を保ったまま脊柱、肩関節、骨盤、股関節を正常に動かせているのか?

この「事実」を現場で瞬時に判断することです。

今回のコラムでは:

  • アライメントの見方
  • 評価のプロセス
  • エクササイズ中で見るべきポイント

を、腰椎骨盤を軸に現場ですぐに活かせる視点で解説していきます。


目次

アライメント観察の基本

身体重心

身体全体の重さが一点に集中している仮想的なポイント、それが「身体重心(Center of Gravity)」です。
通常、立位姿勢における身体重心は第2仙椎付近に位置しています。

例えるなら、
身体重心とは「シーソーの支点」のようなもの。
この支点を中心に、上半身と下半身の重さが互いに引っ張り合いながらバランスを保っている状態です。

つまり、

  • 身体重心より頭側の重さによるモーメントと、
  • 身体重心より尾側の重さによるモーメントが、

ちょうど釣り合っていることで、立位姿勢は成り立っています。


ここで大事なのは、
身体重心そのものはできるだけ動かさず、アライメントだけを調整しようとする力学的戦略があるということです。

たとえば──

  • 上半身が前方にズレても、下半身を後方にズラせば、身体重心はその場に保たれる
  • 逆に、上体が後方にズレたら、下肢が前方に出れば、やはり身体重心はほぼ同じ位置に留まる

つまり、
「身体重心を動かさないために、身体各部が互いに位置を変え合う」
──これが、静的姿勢におけるバランス戦略なのです。


そしてこの戦略こそが、
スウェイバック姿勢やカイホシス・ロードシス(K)
──つまり、背骨や骨盤の不自然な変位パターンを引き起こす要因になっています。

具体的には:

  • スウェイバックでは、骨盤が前方にスライドし、上体は後方に傾くことで身体重心を維持しようとする
  • カイホシスロードシス(胸椎後弯+腰椎過前弯)では、胸郭が落ち込み、腰椎を強く反らせることで、やはり身体重心の位置を守ろうとする

という感じで表現することができます。

重心線

この身体重心からのズレを正確に確認するためには、
まず重心線(Line of Gravity)が本来どのランドマークを通過するべきか、つまり「正常」を理解することが必要です。
そして、目の前のお客様の姿勢がその基準からどのようにズレているか、「異常」を観察する力が求められます。

重心線の正常なランドマーク通過ポイントとは、例えば以下のような基準です:

  • 頭部:耳垂(耳たぶ)を通過
  • 肩:肩峰(肩の一番高い部分)を通過
  • 脊柱:胸椎椎体のやや前方
  • 股関節:大転子のわずか後方を通過
  • 膝関節:膝蓋骨のやや前方を通過
  • 足関節:外果(くるぶし)のやや前方を通過

この*正常ライン」をまずしっかり頭に入れた上で、
お客様の重心線が各ランドマークに対してどの方向にズレているのかを観察していきます。

たとえば:

  • 頭部が重心線より前方に位置すれば、頸部過伸展や胸郭落ち込みが推測される
  • 骨盤が重心線より前方にスライドしていれば、スウェイバック傾向が強い
  • 膝が重心線より後方に逸れていれば、反張膝(ハイパーエクステンション)の可能性が高い

ということが読み取れます。

身体のアライメントを観察したとき、
「どの筋が短縮し、どの筋が延長しているのか」を重心線をもとに理解できれば、
あとはシンプルに、

  • 短縮している筋はストレッチし、
  • 延長している筋は活性化する
    というアプローチを考えることができます。

では、ここからは実際に、
スウェイバック姿勢において

  • 重心線がどのようにズレているのか
  • それに伴う筋バランスがどう崩れているのか
    を、具体的に考察していきましょう。

スウェイバックの観察

スウェイバック姿勢における重心線の特徴

スウェイバック姿勢では、

  • 骨盤が前方にスライドし、
  • 体幹(胸郭)が後方に移動し、
  • 身体重心そのものは大きく変化しない
    という現象が起きています。

言い換えると、
身体重心(第2仙椎付近)をできるだけ動かさずに、
骨盤と胸郭が互いに逆方向にズレ合うことでバランスを取ろうとしているのです。

重心線とランドマークの関係(スウェイバック特有)

正常スウェイバック
頭部:耳垂を通過頭部が後方へ移動
肩峰:通過肩甲帯が後方へズレる
第2仙椎:通過重心線はその場に保たれるが、骨盤は前方へスライド
大転子:やや後方を通過骨盤が前方にズレるため、重心線からの相対位置が変わる
膝蓋骨:やや前方を通過膝関節の過伸展(反張膝)傾向が強まる
外果:やや前方を通過足部は相対的に前方負荷が高まる

スウェイバック姿勢という目に見える抽象化された姿勢はここまで具体化できます。
さらに、目の前のお客様はこの表通りのバランスでない場合もあり、また重心線からのズレも様々です。

ここまで来れたらとにかく目の前のお客様の矢状面アライメントの写真に重心線の線を引きまくりましょう!

筋バランス予想

スウェイバック特有のポジション変化により、
短縮(固くなる)筋と、延長(引き伸ばされる)筋が明確に分かれてきます。

短縮しやすい/硬くなりやすい筋(ストレッチ対象)

  • 広背筋(胸郭落ち込みに伴う短縮)
  • 脊柱起立筋群(腰椎過伸展を助長)
  • ハムストリングス(骨盤前方スライドに伴い短縮)
  • 腹直筋上部(胸郭下部の落ち込み)

※短縮はポジションのことであり、本当に短縮しているかどうかはエクササイズの中で判断する必要があります。

延長しやすい/弱化しやすい筋(活性化対象)

  • 腹横筋(腹圧低下)
  • 内腹斜筋(骨盤の安定性低下)
  • 骨盤底筋群(骨盤前方スライドによる緩み)
  • 大臀筋(骨盤後方引き戻し機能低下)
  • 腸腰筋(骨盤前傾保持筋として低活動化)

ここで注意したいのは「短縮しやすい」「延長しやすい(弱化しやすい)」これらの筋はあくまで「傾向」であるということです。短縮していて弱くなっている筋もあれば、延長ていて柔軟性が低下しているという筋も存在します。

ではどうやって判断するのか?

それが局所的な評価や動作スクリーニング、エクササイズになります。

考察を深める評価とエクササイズ

PSLR、トーマステストの応用

このスクリーニングは、
骨盤・腰椎の屈曲可動域
股関節屈曲・伸展に関わる筋群(ハムストリングス、腸腰筋、大腿直筋、大腿筋膜張筋)の柔軟性
を総合的に評価することを目的としています。

動画ではタワーを活用していますがスーパーバンドでも応用可能です。

実施手順

ステップ① 骨盤・腰椎屈曲可動域の確認

  • 両足でバーを押しながら、骨盤を後傾させ、腰椎を屈曲する
  • 骨盤の動きと腰椎の屈曲可動域を観察
     → 脊柱伸展筋群(脊柱起立筋など)の柔軟性を評価

ステップ② 股関節周囲筋の柔軟性評価

  • 一方の足を床に下ろし、次を確認する:
    • 屈曲側(バーを押している側)
      → ハムストリングスの柔軟性を確認
    • 伸展側(下ろした足側)
      → 腸腰筋、大腿直筋、大腿筋膜張筋の柔軟性を確認

柔軟性低下が見られた場合

評価結果推測される問題エクササイズ中の対応
骨盤後傾・腰椎屈曲可動域が制限される脊柱伸展筋群、股関節屈曲筋群の柔軟性低下体幹屈曲エクササイズ・脊柱伸展筋群ストレッチ
屈曲側の骨盤が挙上、股関節内旋が生じるハムストリングスの柔軟性低下股関節屈曲位で膝伸展ストレッチ
伸展側の股関節が屈曲してしまう大腿直筋、大腿筋膜張筋、腸腰筋の柔軟性低下股関節伸展・内転位でのパッシブストレッチ
伸展側で股関節外旋が生じる大腿筋膜張筋の柔軟性低下大腿筋膜張筋に対するストレッチ

ロールアップテスト

ロールアップテストは、
脊柱のコントロール能力と腹筋群(特に腹横筋・内腹斜筋・腹直筋)の協調性を確認する動作評価です。

本来は、

骨盤→腰椎→胸椎→頸椎
と、脊柱の各セグメントを滑らかにコントロールしながら順番に動かすことが求められます。

つまり、腹圧を保ちながら、脊柱を一つ一つ折りたたむように動かす能力を評価するテストです。

スウェイバック姿勢の人は、
骨盤と胸郭の連携が乱れ、腹圧保持力が低下しているため、ロールアップ中に次のような代償が出やすくなります。

代償パターン推測される筋バランス問題
最初に頸部から丸まってしまう腹筋群の協調性不足、広背筋・脊柱起立筋優位
骨盤が先に後傾しすぎる腹直筋上部優位、腹横筋・内腹斜筋の低活動
胸郭が一気に落ちる(セグメントごとの折れがない)胸郭コントロール低下、腹筋群のタイミング不良
腰椎が反りながら起き上がろうとする腹圧保持不全、脊柱起立筋の過剰使用

改善のためのエクササイズをご紹介していきますが、前提として最低限腹圧を維持できるかどうかあペルビックティルトを用いて評価、改善してみてください。

腹筋群の協調性低下、弱化が見られる場合

クライミング

このエクササイズでは、
下肢を固定した状態で脊柱を屈曲させることで、
腹筋群(腹直筋・内腹斜筋・腹横筋など)の協調的な収縮を促すことができます。

リフォーマーやタワーを使用する場合、
「ロングスパイン(Long Spine Stretch)」がこの種目に該当します。

また、両手を大腿部に沿わせながら動作することで、さらに個別の特性を引き出すことができます。

  • 脊柱の屈曲能力が乏しい場合は、ハムストリングスの柔軟性によって動作をサポートでき、
  • 逆に、ハムストリングスの柔軟性が低下している場合には、腹筋群による安定した屈曲動作が、ハムストリングスの柔軟性向上を助ける役割を果たします。

つまり、
このエクササイズは「脊柱の屈曲運動を通して」
腹筋群の活性化とハムストリングスの柔軟性改善を同時に狙える実践的なアプローチです。

ニーリングロールダウン

ニーリングロールダウンの核心は、
骨盤後傾 → 腰椎屈曲 → 胸椎屈曲 → 頸椎屈曲という正しい動きの順序を守りながら、
動作中に腹圧を維持し続けることにあります。

ハムストリングスを安定支点とし、脚や肩の力に頼ることなく、
体幹で動作をコントロールする感覚を養うことがこのエクササイズの目的です。
脊柱の柔軟性と腹筋群の連動を同時に高めることができる点が、大きな特徴です。

一方で、よく見られる代償動作として、

  • 骨盤後傾を伴わずに腰を丸めてしまう
  • 胸椎の屈曲が出ずに腰椎だけで動いてしまう
  • 肩でペダルを押し込んでしまう
    などがあります。

これらは、腹圧の低下脊柱制御力の不足を示すサインであり、
動作中は細かく観察し、適切に修正を加えることが求められます。

ニーリングロールダウンは、
体幹を分節的に動かす力を育てながら、
スウェイバック特有の「腹圧低下」「腰椎過伸展」「胸郭落ち込み」といった問題を
基礎からリポジションしていくために非常に効果的なエクササイズです。

代償動作問題点
骨盤の後傾なしにいきなり腰を丸める腹筋群が使えておらず、背部の過剰使用
胸椎が動かず、腰椎のみで丸めようとする胸郭の柔軟性・制御不足
肩でペダルを押し込みながら動作する体幹の安定性低下、腹圧保持不全
動作中に腰椎が反ってしまう腹筋群の連動不足、骨盤コントロールエラー

ペルビックティスト

ペルビックティルトの目的は
骨盤の後傾と前傾を意図的にコントロールすることにあります。
特に腰椎の自然な可動性骨盤帯の安定性を意識しながら、
体幹深部の筋群(腹横筋・内腹斜筋・骨盤底筋など)を連動させる感覚を養うエクササイズです。

動作は、仰向けや座位などでスタートし、
腹圧を軽く高めながら、

  • 骨盤を後傾させて腰椎を床に近づける
  • 次に骨盤を前傾させて腰椎に自然なアーチを作る
    という動きを繰り返します。
    この時、腰を強く反るのではなく、骨盤の動きが中心となることがポイントです。

よく見られる代償動作には、

  • 腰椎だけを動かし、骨盤がしっかり連動していない
  • 腹圧を抜いて腰椎を過度に押し付けてしまう
  • 動作のたびに胸郭や肩周りまで大きく動いてしまう
    といったパターンがあります。

これらは、骨盤帯と体幹深層筋の連携不足を示しており、
細かい動きの質を意識しながら修正していくことが重要です。


ペルビックティルトは、
単なる骨盤の可動域を広げる運動ではなく、
「体幹の支点」を正しく意識できるように再教育するための基礎エクササイズです。
特にスウェイバック姿勢や腰椎過伸展パターンに対しては、
骨盤と体幹のリポジションの出発点として非常に重要な役割を果たします。

代償動作問題点・背景
腰椎だけを過剰に動かし、骨盤の動きが伴わない骨盤帯と脊柱の連動性不足、体幹深層筋群(腹横筋・内腹斜筋など)の機能低下
腹圧を抜きながら腰椎を床に押し付ける腹横筋・骨盤底筋の協調不足、骨盤安定性の低下
胸郭や肩まで大きく動いてしまう体幹全体の固定力低下、局所運動ができずグローバルマッスル優位
骨盤の前傾時に腰を過剰に反らせる腹圧保持不全、腰椎過伸展代償パターン(特にスウェイバック傾向)

骨盤の後傾、股関節の伸展ができない場合

どう頑張っても骨盤の後傾が出ない、腹圧が抜けるというケースは指導をしているとよく出くわす場面だと思います。
もちろん骨盤の後傾には股関節屈曲筋の柔軟性が必要になりますのでその制限因子を取り除くことは必要です。感覚的に腹圧を高める事ができないという場合には下記動画のように風船を膨らませんがら動作を行ったり、ヒップスラストのように股関節に重りを乗せ重量を知覚することも有効です。

スクワット

ラウンドバックスクワットは、
骨盤後傾と脊柱屈曲を意図的にキープしたまま
股関節・膝関節を屈曲させる動作を通じて、
体幹と骨盤の安定性、股関節のコントロール能力を養うエクササイズです。

動作の基本は、
腹圧(IAP)をしっかり高めながら骨盤を軽く後傾させ、
腰椎〜胸椎をやや屈曲させた「ラウンドバック(背中を丸めた)ポジション」を保持し、
そのままスクワット動作を行うこと。

このエクササイズでは、

  • 腹筋群(特に腹横筋・内腹斜筋・腹直筋下部)の安定性
  • ハムストリングス、大臀筋による股関節優位のコントロール
  • 脊柱の過伸展代償(いわゆる反り腰代償)を防ぐ能力
    を高めることが狙いです。

動作中は、膝を大きく前に出すのではなく、
「骨盤・体幹を一体化させて沈み込む」感覚を重視します。
過度に体幹を前傾させたり、腰椎が反ってしまったりせず、ラウンドバックを一定に保つことが成功のカギとなります。

代償動作問題点・背景
動作中に腰椎が反ってしまう腹圧保持不足、体幹の安定性低下、股関節主導ができていない
背中を丸めすぎて胸椎が過屈曲する股関節屈曲可動域不足、股関節伸展筋群(大臀筋・ハム)低活動
膝が内側に入る(ニーイン)股関節外旋筋群(中殿筋・深層外旋筋)のコントロール低下
上体が前方に大きく崩れる体幹の固定不足、腹筋群と広背筋・脊柱起立筋のバランス不良

体幹の固定不足、腹筋群と広背筋・脊柱起立筋のバランス不良により股関節の過度な屈曲、体幹の前傾が見られる場合は、マシンやマットでのレッグローワで体幹部の安定性の評価、改善を行っていきましょう。

あわせて読みたい
レッグローワリング 腹筋群、腸腰筋による骨盤の安定性を評価、改善するために有効なレッグローワリングをご紹介していきます。 https://player.vimeo.com/video/1073143265?badge=0&au...

ヒップエクステンション(オールフォース)

このエクササイズは、
四つ這いポジション、ストラップを足にかけた状態で股関節を伸展させることで、
体幹の安定性と股関節伸展機能の再教育を狙うエクササイズです。

動作の基本は、
腹圧(IAP)を維持し、骨盤をニュートラルに安定させ、ストラップの負荷に抗しながら、股関節のみを伸展する
という動きになります。

特に重要なのは、

  • 体幹(腹筋群と脊柱安定筋)の固定力を保ちながら、
  • 骨盤を動かさずに股関節のみを分離して動かすこと。

これにより、

  • 大臀筋(特に上部線維)の活性化
  • 股関節伸展可動域の強化
  • 腰椎過伸展代償(反り腰)や骨盤のローテーション代償の抑制
    を同時に達成できます。

動作中は、
「腰を反らせて脚を上げる」のではなく、
骨盤を安定させたまま股関節から脚を押し出すイメージで行うことが非常に重要です。

代償動作問題点・背景
腰椎が反りながら脚を上げる腹圧保持不足、大臀筋の機能低下、脊柱起立筋優位
骨盤が回旋してしまう股関節伸展筋群(特に大臀筋)の単独収縮が不十分、体幹固定力不足
反対側の肩甲帯が沈み込む体幹の横方向の安定性(側方スリング)の低下
膝が伸びてしまう(ハム主導になる)股関節伸展ではなく膝伸展代償、ハムストリングス過剰活動

このストラップエクササイズではストラップがあることで、運動方向が明確になり動作を遂行しやすくなりますが、扱う可動域が大きいため、腹圧の維持による骨盤の安定性が低下している場合、腰部伸展や回旋での代償が現場ではよく見られます。

そういった場合には少ない可動域で、大臀筋を活性化させるエクササイズをプレップで行っていきましょう。

ブリッジポジションでデッドバグを行うことで大臀筋だけでなく、腸腰筋の遠心性収縮の要素も評価、改善していく事ができます。

まとめ

姿勢を変えるためには、
単に筋肉を鍛えることでも、柔軟性を高めることでも足りません。

身体の支点をどこに置き、どのように動かすか。
この「リポジション」の感覚を正しく育てることが、
本質的な改善への第一歩です。

腰椎骨盤帯は、
身体全体のバランスを司る中心であり、
ここを整えることは、胸郭、股関節、肩甲帯など、
周囲のあらゆる機能を引き上げる土台づくりになります。

そしてリポジションとは、
ただ形を直すのではなく、
力の流れを正しく導き、動きの基盤を再教育すること。

そのために、
腹圧を基礎に、骨盤と体幹を正しく配置し直すところからスタートしていきます。


現場で指導する私たちは、
このリポジションの視点を持つことで、
クライアントが「一時的な形」ではなく
「自分の力で安定し、動ける身を手に入れるサポートができるはずです。

腰椎骨盤帯から考えるリポジション戦略。
それは、現場に立つ私たち一人ひとりが、
目の前の動きを本質から変えていくための武器になります。

ぜひ現場で活かしてください!

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