理解しておくべき評価推論手法

運動を通して、一人ひとりのお悩みに対して改善という変化をもたらすためには、技術、知識、経験則が必要となり、その中から最良の手段を適切なタイミングで使用するためには「評価」は切っても切れないものです。

基礎的な2種類の評価推論手法を解説していきます。

目次

トップダウンモデル

クライアントの訴えに関連する動作の観察及び分析により、問題点の仮説立てをし、客観的評価によりその検証を行う推論手法です。

主訴やニーズに合わせて、 極力無駄のないように評価・改善していく方法であり、短期間で変化をもたらす可能性が十分にありますが、経験の浅いセラピストやクリニカルパターンが不十分な場合などは、真の問題点を抽出しにくいという最大のデメリットが挙げられます。

一般の方ではもちろん技術、知識、経験の全てが欠けているため、基本的に自力で結果を求めることは基本的には困難ということになります。

ボトムアップモデル

考えあらゆる可能性を列挙し、それぞれの検証を行った上で各検証結果を全て統合し、問題点を抽出する推論手法です。

あらゆる検査・評価を行い、 すべての問題点を抽出してから改善していく方法であり、評価の取りこぼしが少なくなることでセラピストなど実施者の経験、知識面のそこまで左右されることがなくなることはメリットですが、評価項目に多くの時間を要するというデメリットがあります。

そして言い換えればこれは評価ではなく「粗探し」とも捉えられ、本当にその評価項目の問題が体の悩みに相関しているのかは不明確なのが実際のところです。

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